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酒造メーカーが開発した米酵母化粧品についてあれこれ考えた
米酵母化粧品は主に酒造メーカーの開発しています。同じ日本酒コスメなのに、随分と肌馴染みが異なってきます。お米を発酵させる方法の違いがあるからでしょうか?
日本酒は、米麹と酵母を入れて発酵させるものですが、米麹も酵母も種類は豊富。発酵させる環境、湿度や温度、時間等も、杜氏と呼ばれるお酒造りの職人の長年の勘によって、日本酒の種類が豊富です。
微生物の働きによって日本酒も化粧品も異なるよ
日本酒コスメをトライアルレベルで、いくつか使ってみましたが、全く異なった肌馴染みや香りを味わう事ができました。
昨今のワインのようなフルーティーな日本酒も、気候等の外部環境を巧みに操って開発された技なのです。日本酒の味が色々であるのと同様に、化粧品も様々な形になります。
ただ、共通していることはひとつ。米麹や酵母などの微生物を使って、お米を小さく分解していることです。コスメメーカーでは、分子を小さくして肌馴染みを良くするために、ナノ化技術を競っています。米酵母化粧品の場合は、このナノ化は、天然のものです。
元はお米と水だけとは思えないくらい美容成分の宝庫
生命を持った微生物による生命活動が、お米のタンパク質を分解しアミノ酸レベルに分解してしまいます。特に、米麹の中には、約100種類の酵素が含まれていて、その働きは全て解明されていません。良い働きがあると、期待されています。
微生物が分解した米発酵エキスが、肌に馴染む瞬間を、米以外の発酵エキスと比べてみてください。酵母発酵化粧品以外のもの、と比べてみても良いかもしれません。
私の感覚は、米酵母化粧品は、サラッとしていて少し物足りない事が多いのですが、長時間保湿感を実感することが可能です。
分解され酵母によって発酵が加わった米発酵エキスは、上述したアミノ酸は勿論、ビタミンB1、ビタミンB2、ミネラル類なども含まれていると言います。
米発酵エキスでは、少しわかりにくいので、酒粕を例に挙げてみます。日本酒を造る際、もろみを圧縮した後に残る白い固形物は、酒粕としてスーパーなどで売られています。その栄養素の高さが、注目されています。飲む点滴と言われるほど栄養化が高く、健康面で期待が持てる発酵食品なのです。
酒粕に含まれている栄養素は、タンパク質、ビタミンB1、ビタミンB2、アルコール、炭水化物、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パンドデン酸、食物繊維などです。100g当たりのタンパク質は、卵より多いと書けば、更にわかりやすいと思います。
元は食品だから、原材料の安全性はバッチリ
ご存知のように日本酒の元は米と水です。米と水だけの原材料で、これだけ豊富な栄養素になるなんて、不思議ですね。元々は、口に入る食品なので、安全なお米と水を取り扱っていることは言うまでもありません。
酒造メーカー同士の競争に勝つために、長年、原材料にこだわって来ています。原材料の質の高さは、想像できます。
各酒造メーカーの多くのコスメは、作り上げた米発酵エキスに加えて、美容成分を配合しています。安全性にこだわりやゆらぎ肌で、つける成分が気になる方なら、他の美容成分を入れ込んでいないシンプルなものを。アレルギーの心配のない方は、米発酵エキスと他の美容成分を加えた栄養たっぷりなコスメを楽しむことができます。
酒造メーカーが作る米酵母化粧品は、日本が誇る自然派化粧品の代表なのだと思いませんか?