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『緑茶の成分はまさに美容成分』の言葉の裏表
お茶パックがブームです。緑茶には、ポリフェノールやビタミンC・E、βカロチンが含まれています。特に、ビタミンCに収れん効果が肌を引き締め、パック後の顔は爽やかです。
他、メラニンの黒色化を防いでいるのでシミに良いとか、茶カテキンの抗酸化作用で酸化防止になり肌老化にいいとか、紫外線を防御したり、抗菌力があってニキビにいいとかと、上げていたらきりがないほど、お茶には効用があるのです。
お茶に期待する美肌願望はすごい
多くの口コミがネットに上がり、お茶パックどころか、お茶マスク、お茶ローション、お茶風呂などの、相違工夫を凝らした新アイテムが続々と現れています。こういった民間療法は、一度火がつくと止まることがありません。
実際には、お茶に含まれている成分に浸透力があるとは思えないし、その根拠が解明されている訳ではありません。
お茶のビタミンCは肌に浸透する?
そう、よく考えてみてください。ビタミンCにしても、多くのメーカーが研究室の中で毎日、肌に浸透させるために膨大な時間を費やしています。成分を小さくしてカプセル化したり、ビタミンC誘導体にしたり、美顔器を使用してイオン導入させたりしています。あながち、商売だからだけという訳でもなく、やはり、肌への浸透は難しいからです。
コスメメーカーだって、お茶に含まれるビタミンCに効果があれば、すぐにそれを使いますよ。他の成分にしてもしかりです。
お茶に付着している農薬の影響は?
使用するお茶にしても、抹茶や煎茶といったお茶の種類はありますが、その生産状況については、考慮されていません。お茶の中に含まれる成分の一つ一つを上げるなら、お茶に付着した農薬や化学肥料の成分も肌に少なからず影響を、与えていることに気がつくべきです。
多くの野菜を購入した時、私たちはどうしているでしょう?泥を落とすためということより、少しでも農薬を取り除くために、家庭で必ず水道水で洗っているはずです。お茶の場合はそれができません。
出がらしのお茶でもいいという説もあるので、飲む前の葉にお湯を必ず通した後、2回目のお茶を飲むなどしているのでしょうか?
最近の良心的なお茶農家では、無農薬栽培や、有機栽培を行っています。時々見るお茶のチラシに、『有機栽培に成功しました』という文字を見る限りは、お茶に付着している残留農薬や化学肥料は決して無害ではないのだと思います。
スキンケア専用につくられたお茶成分を使って
お茶の成分は確かに美肌にとって魅力的です。緑茶に含まれているビタミンCの量は、リンゴ1個に匹敵すると言われています。ビタミンCは、しみやそばかすにもいいし、収れん作用があるので毛穴も引き締めてくれます。カテキンは、アルコールよりも強いと言われているほど殺菌作用がありますので、ニキビに期待できますね。さらに抗酸化力もあるので、肌老化の進行を遅らせられます。
でも、しつこいようですが民間療法は根拠がないし、やはり不安です。
生産地や生産方法が明らかになっているものを、選んだほうがいいでしょう。プロの手で精製されて肌に良いものを望むなら、お金を払って化粧品を購入する方がかえって安上がりになると考えませんか?