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スクワランの酸化とスクワレンの酸化

この記事のもくじ

スクワランが酸化しにくいので化粧品になった

スクワランはシンプルケアを目指す女性に人気が高く、優秀なオイルです。とはいえ、オイル美容につきものの酸化の不安も少なからずあります。

人間の皮脂の中には、安定度が高いと言われるスクワランと、不安定なスクワレンも存在しています。 肌に存在するスクワレンの割合は12%位で、酵素を運ぶ、新陳代謝を活発にさせる役割があると言われています。窓辺の植木鉢

スクワレンに汗腺から分泌される汗と混じれば、水素と結合になりスクワランに変化していきます。スクワランは皮脂膜の構成要素ですので、スクワレンは皮脂の原材料ともいえるのです。

スクワレンの方は、酸化しやすいために、紫外線の刺激で過酸化スクワレンに変化し、肌に悪影響を与えていきます。

日本化粧品技術会のホームページよれば、マウスに過酸化スクワレンを塗ると、人の肌荒れと同じような細かなシワをつくり、皮膚の免疫機能を低下させると発表しています。にきびやサンバーンの原因にもなるそうです。アレルギーを起こしたという報告も聞きます。

紫外線の刺激を避けるためにUVケアの必要性が強く言われたり、ビタミンEやビタミンCを配合した化粧品が、いつの時代もコアとなっている理由はここにあります。

酸化しやすいオイルと酸化しにくいオイル

スクワランとスクワレンの例からもわかりますが、オイルには、酸化しやすいオイルと、酸化しにくいオイルに分類されます。オイルは、油脂が組み合わさり結合してできる物質ですが、結合の仕方によって安定度が異なるためです。

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酸化しにくいオイルは飽和脂肪酸といって、熱や紫外線で壊れにくい結合をしています。酸化しやすいオイルは不飽和脂肪酸で、熱や紫外線で壊れて不安定になるために、酸素と結び付いてしまうのです。酸化の始まりです。

化粧品のスクワランは、動物や植物から抽出されたスクワレンに水素を添加して、安定させています。

純度の高いスクワランが酸化を防ぐ

よくスクワラン化粧品の選び方の一つに、純度が基準になります。純度が低ければ、不飽和脂肪酸が含まれる割合も高く、酸化や劣化の原因となります。望むことは抽出したスクワレンに全てに水素が添加されることと、他の油脂が一切含まれないようにすること、油脂に限らず不純物も含まれないことです。そのためには、小さな分子レベルの話だけに、何度も精製の工程を繰り返す必要があります。

純度の低いスクワラン化粧品は、手間が少ない分、安価に手に入れやすいのですが、変質を防ぐために防腐剤や酸化防止剤も含まれている可能性もあります。折角シンプルケアをめざしているなら、やはり純度の高いものとなりますね。

スクワランとて酸化の危険性はある

安定度が高いと言われているスクワランですが、純度が高くても、手放しで安心できません。空気に触れ続けることで酸化は始まりますし、紫外線や気温によっても変質していきます。通常、開封後1年以内で使いきるべしと言われています。

朝や日中に使用するのなら、紫外線対策をしっかりしなければ、シミの危険性だってあります。使用してみて、異臭、刺激を感じれば、直ぐに止める勇気も持ちましょう。

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